去る7月1日、西東京市において東京都杖道連盟の競技大会が開催されました。
一寸堂も同じ協会に属する団体として、以前から藤代先生の許可を得て参加させて戴いていましたが、今回は三年ぶり(?)とあって、何とか団体戦の人数を揃えて臨むことになりました。
段外(級位)の部には、SさんとKさんが参加。
お二人とも長く稽古されていますが、今は1級。
本年度の昇段審査次第では昇段されますので、これが級位として最後の公式戦になるかもしれません。
それぞれ、私が太刀を持って競技にのぞみました。
お二人とも、どちらかというと「力」が入ってしまうタイプなのですが、今大会では非常に落ち着いて演武されていました。
その分、やや攻撃に勢いや圧力はありませんでしたが、級位としては十分だと感じました。
特に「左貫」は、それぞれ間合いの詰め方もよくなっていて、これから得意な形になるやもしれません。

結果、Kさんが準決勝で敗れたものの、三位決定戦を制して三位入賞。

Sさんは決勝進出と、見事な結果に。
決勝戦は、すべての試合の最後となるため、次の目標は団体戦での入賞です。
私は恥ずかしながら五・六段の部へ参加。
横切留・乱合(大)・斜面の乱というハードな形で試合に臨みます。
一回戦、斜面の乱で繰り放しをすっ飛ばし、しかも引き分けとなったため二度も誤って演武したものの、あまりに自然だったためか、何故か勝ち上がってしまいました。
通常、「影」以降の形は試合を行わないため、審判の先生方も何が抜けていたのかわからなかったようで、後程苦笑いされておられました。
二回戦は、東京の強豪、六段松村さんと全く同じ形での戦いに。
斜面の乱は修正しましたが、最初の横切留で杖を外したこともあり、ここで敗退です。
しかしながら、松村さんとは一回戦でお互いに太刀を持ったこともあり、久々に稽古ができたという感じで、非常に楽しく競技に臨めました。
こんな感覚は久しぶりです。
さて、昼食をはさんでいよいよ団体戦。
杖を始めて1年のMさんに無理を言って団体戦に参加してもらいました。
複数対戦制の団体戦Aでは、初戦を突破したものの2回戦で敗退。
全員級位ですので、不利なのは致し方ないところです。
しかし、Mさんの気合が良く出ていました。
これが形と一致するようになれば、かなり上位を狙えるような気がします。

次はシンクロ競技である団体戦B。
段位や級位に関係ないとはいうものの、急に参加が決まったMさんは緊張気味。
惜しくも初戦敗退となりましたが、良い経験になったのではないかと思います。
さて、いよいよ団体戦が終了し、最後の決勝戦。
Sさんの相手は、東京のKさん(女性)です。
今までの試合と同じく、落ち着いて演武できましたが、相手のほうが気合で勝っていたようです。
惜しくも準優勝となりましたが、一寸堂から二人も入賞できたのは存外でした。

休憩中に、岩目地先生からも「松本はよく稽古している」と、これまた以外にもお褒めのお言葉を戴き、大変嬉しくなりました。
(よく考えれば私以外のことなのですけどね)
いつも言うことですが、試合の結果はただその時のもの、これも稽古の一環でしかありません。
次に初・二段に上がれば今以上の強敵が待っています。
それを楽しいと考えるか、いやだと考えるのは人それぞれですが、稽古すれば必ず前に進みますから、これからも慢心せずに頑張ってほしいと思います。
お二人ともおめでとうございました。
また、Mさんもご参加いただきありがとうございました。