先週、少し時間ができたのでアメリカにいるマイケル君にメールを書きました。
彼は一年ほど県連で杖を学びましたが、とても熱心でなんとか初段をとってもらうことができました。
その後、都合でアメリカに帰ったのですが、あちらでもよい先生につくことができ、杖の稽古を続けています。
以前のメールで、このブログを教えたところ、彼も読んでくれているとのこと。
遠く離れていても、稽古のヒントを伝えられたらと思います。
さすがに、英語で全て書けるほどの能力はありませんので、日本語の堪能な彼の奥さん、ケイティに訳してもらうことにしましょう。
本日珍しくMさんがお休み。
Wさんと二人だけかな、と思ったらYさんがきてくれました。
Wさんの昇段に併せた稽古として、本日は形を中心に稽古することに。
相対は返し突きまでとします。
Wさん、どうしても前傾して打ってしまうのと、杖の先を落とそうと、打つ瞬間して右手を伸ばして左手を上に上げてしまう、いわゆる「こねる」癖が抜けない。
基本的な問題は前足への重心移動にあるのですが、本日は「こねる」癖をなおすことを考えました。
Wさんは居合もされているので、袈裟斬りの太刀を思い起こしてもらいます。
当たり前ですが、太刀で斬るときは、切っ先をとばしながら両手を握り込んで同時に落としていきます。
それと基本的には同じことです。
ただ、「杖を太刀と同じように使う」というのは語弊がありますので、今のところは「共通する部分も、ある。」ということにしておきたいと思います。
これも研究テーマですね。
本日はYさんの弱点である不要な体のひねりについても、直す方法を考えました。
Yさんは打つときに、体が必要以上に横方向にねじれてしまいます。
これもありがちですが、体がひねられてから杖が遅れて振られる感じもあります。
一つの方法というか、意識の持ち方として、引き落とし打ちの際、体側からできるだけ杖を離さない状態で振り上げるようにしてもらいました。
どうしても、体側から離れると横振りになり、腰の回転も横方向のみになってしまいます。
体側からあげて、振り下ろしたときは逆の体側のラインに杖先があるように、非常に狭い幅で振ってもらうと相手に向かって力を伝えやすくなるのではと思います。
この練習は、壁の近くに立ち、左前引き落としの場合なら、自分の右に壁として30センチほど間隔をとり、壁と平行に引き落とし打ちを行って壁に当たらないようにすると簡単に行えます。
(くれぐれも、壁を傷つけないように)
これらを基本として、二人とも20本くらいづつとにかく引き落とし打ちをしてもらいました。
本来、毎回50本くらいできるといいのですが。
さて、形は「右貫」から復習。
本日は、相手を攻める意識した上で、これまで注意してきた点を稽古してもらいます。
ここで、久しぶりにNさんがきてくれました。
忙しいところ遠くから通ってきてくれています。
同じく相対4本を行い、すぐに「右貫」の稽古を一緒に行ってもらいました。
Nさん久しぶりの割には、よい動きです。
特にNさんはリーチが短いので、相手の懐にしっかり入っていく方がいい。
そのほうが、太刀もいやなんだということを説明し、自分にあった体の使い方を考えてもらいます。
Wさん、Yさんには太刀も指導。
特に突きの際に、体が前傾しないように、また太刀先がぶれないように注意してもらいます。
次に「霞」
この形は、シンプルですが太刀も杖も攻撃する間合いを考えなければいけません。
意識しないとすぐに、間が遠くなってしまいます。
間が遠くなる原因はいろいろありますが。
① 杖の攻撃がぬるい。
② 太刀に斬る気がない。
③ 杖も太刀も相手を見ずにただ下がる。
まとめるとこんなところでしょうか。
つまりは、お互いにきちんと攻撃する気があるかどうかということです。
特に間が遠くなると、太刀は必要以上に大きく振りかぶりますし、体当たりや繰付けの際に、杖が体を捌かずにまっすぐ突っ込こむようになってしまいます。
やはり、Wさんも遠間のため、八相から後ろに太刀を振り込んで大きく振りかぶるという形になってしまいました。
そもそもは、間が開くのがいけないのですが、間が開いてしまったら少し歩み足で相手に寄ってもよいと指導しました。
結局、形は今日も2本のみ。
その後は掛かりで、それぞれ課題となる形を稽古してもらいました。
形の数は少ないですが、密度の濃い稽古ができた気がします。
スポンサーサイト
コメントの投稿