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2012/3/31 特別稽古

通常稽古がお休みのため、久々の稽古となりました。
前日まで晴れていたそーですが、この日は結構な雨です。
体育館の中なので関係ないですけどね。

特別稽古自体も久しぶりでした。
参加者はMさん、Wさん、Fさん(久しぶりです)、Kさん、Yさん。
Nさんは残念ながら お仕事のようです。


さて、本日は昇段・昇級を含めて共通する基本をしっかり稽古することにしました。

無論、本手打ちから。
一番上に振り上げたときの正確な形を、一人一人確認します。
それといっしょに重要なのは腰を切るタイミング。
一番上に振り上げたときに、相手と正対するように指導しました。
(この点は研究中です)

その形から両手を握って腰を切りながら真下に振り下ろす。
それでも、やや前傾するのですが、効かせようと前方を意識すると大きく体が前傾してバランスを崩す打ち方になってしまいます。
そのため、かえって効かない。

後は、角度。
やや縦すぎる人が多いです。
あくまでも袈裟斬りの角度。

逆手打ちは、とにかく前の手の握りであげること。
このとき決して手を下げない。
握り込んだとき、杖が上がりきるまで小指の位置を変えてはいけません。

その後は、同じく両手で打つこと。
前の手の握りができるようになると、後ろの手の握りが甘くなります。
あくまでも、両手で握って真下へ落とす。
本手打ちと一緒ですね


続いて引落打ち。

重要なのは引き落としたときの形です。
これが皆さん、毎回バラバラになってしまいがち。
前の手の位置を正確に身につけなくてはなりません

ここのところ、山口県の田村先生に指導されたとおり、半身になった体側に沿って杖が相手の方向を向くように指導しています。

そして、前の手を握って体側に沿って振り上げ、逆の体側の選に杖の先がくるように振り下ろします。
その稽古のため、30センチほどの空間をとって壁と平行に立って構えてもらい、引き落とし打ちを行います。
左手が前にくる形なら、壁は自分の右側となりますので、体側から離れるような軌道で振り上げると、壁に当たってしまいます。
しかし、相手の方向に一直線に向いている杖を、その方向に握り込んで上げていくのですから、その方向が間違っていたり、ひねりが早かったり、右手が外に押し出すような動作をしていない限り壁に当たることはないはずです。

この稽古をしてもらったら、多少体側から上げて逆の体側のラインに落とすという動きが理解してもらえたようです。

最後は返突き。
腰をひねるという意識を持つと、かえって脚が硬くなってひねり不足となります。
どちらかといえば膝関節を柔らかくして、脚を千鳥に交差する感覚を意識してもらった方がよいかもしれません。


そこまで、一通り指導してから相対にはいり、その後「形」となります。

いろいろ思案しましたが、やはり「表」

「表」ができていなくて、初段も2段もありません。


「太刀落」から。

これは、私も毎回いわれることですが、最初の打ちができていない。
ポイントは、
① 振り上げるときに前に出ない。
② 杖先を相手のこめかみに届かせる。
③ 前傾しない。
④ 両手で打つ。

と、これだけですが、やはり難しい。
特に、先の形を稽古し出すと、とたんに疎かになるのがこの形です。

Wさんを指導していましたが、これは共通することなので全員で人の形を見て悪いところを言ってもらいました。


次に指導したのは、「繰付」の部分。

どうしても右手先行で打ちにいってしまいますが、やはり両手で相手のこめかみを打たなくてはなりません。
また、杖が先に出なくてはいけない。

これは、基本的に全ての部記述の共通点だと思います。
(フェイントなどの技術を使う場合は異なるでしょうが)
繰付の場合も、杖が先行しなくてはならないのは同じことです。


さて、次は「右貫」。

これまでやってきたポイントの復習ですが、まだまだできていないところが多い。
無論難しい形ではありますが、一番いけないのは無駄な動きが多いということ。

動きが複雑な形になると、よけいに細かな「無駄」が多くなります。

まあ、動きが多いので目立ち難いのではありますが。

この形も、最初の突き留めができていない。

単純に、左手で杖を下から相手に突き入れるように縦回転させながら左足を前方に進め、最後に左足の後ろに右足を引きつければそれでよいのですが、これができません。

横回転や、突き刺す形がよく見受けられます。
そのため無駄なステップを踏んでいる。

あまり細かい点ばかりでもいけないので、簡単にポイントをさらって数稽古です。


さて、特別稽古で時間が長いというのにあと一本分しか時間がない。


ここは最後の共通項ということで、「霞」

こちらは、動きがシンプルなだけに無駄な動きが目立ちやすい。

本日のテーマが全て詰まった形なのですが、やはり形になるとできなくなってしまう。

逆手打ち、引落とし、体当たり、左繰付、突き、打ちまで。
とにかく基本の形を正確に行うことです。

これには、太刀も正確でなくてはならない。

間が開きやすいので、太刀も体が先に動いてしまうことが多い形です。
太刀も、やはり武器が先に動かねばなりません。

やはり、「霞」が一番稽古しているかどうかよく分かる形ですね。
皆さん稽古不足は仕方ないですが、形の数ばかりを追うのではなく、自分の中で共通した技術を各形でいかに生かしていくか考えて稽古してもらうと、きっとまた面白くなって上達すると思います。

最後に自由な形で掛かり。

中段の稽古ができませんでしたが(中段にも役立つ稽古をしたんですけどね)、また対象者に限定して中断の稽古会を開催しようと思います。

どちらにしても、昇段・昇級に向けて稽古量を増やしていきましょう。
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