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2012/8/27 稽古日誌

今日は珍しく皆勤賞クラスのMさんがお休み。

その代わりに、Kさんが上田から2週連続で来てくれました。
なんでも、免許とって1週間しないうちに運転してきてくれたとか。
ご自分にも他人にも事故のないことを祈ります。

また、しごとで忙しいYさんも参加。

Wさんともども、昇段に向けてラストスパートです。


まず、Wさん、Yさんと相対をしていただいて、私はKさんの太刀を持って相対の復習。

前にも書きましたが、Kさんは打ちの角度とか姿勢について、現在の級位からするとあまり問題がありません。

半年以上のブランクがあったとは思えないくらいです。

ただ、一番の問題点は歩法で、突き外し打ち等の後、送り足で上手に前に出ることができません。

打った直後にやや上半身が突っ込みすぎているため、重心が高くなってしまって前に出にくいのかもしれません。

これは意識して直すのは難しいので、形の稽古の中で体得してほしいものです。

また、繰付け時の目付が弱い。

他の人にも言えることですが、目付が効いていないと太刀が崩れません。

また、崩れないので太刀に力が入り、お互いに力比べの繰付けになってしまいます。


さて、昇段組はどうかというと、Wさん・Yさんともに良くなってきていますが、打ちの時に前の足への重心移動が不完全であることに加え、特にWさんは上半身が腰のところから折れて、前傾してしまう癖が直りません。

後はYさんの太刀について、間合いが近すぎます。

届いている分、「遠い」よりはよいのですが、必要以上に近くなってお互いに危険です。

原因は、Yさんが自分で思っている以上に太刀を届かせることができるようになっているからです。

ある意味でよいことですが、ここから更に自分の適正な間合いを計る稽古をしなくてはなりません。


相対終わって、本日は全員で太刀を稽古します。

まず、八相の構えですが、居合道の有段者であるWさんの構えがどうしても小さくなってしまいます。

Yさんも同じ症状ですが、まずいけないのは、構えたときの鍔の位置が口元より前にきてしまうこと。

太刀の角度が立ちすぎていることとあいまって、切っ先をとばす事が難しい。

それを解消するために、後ろに振り込む癖がついてしまいます。

さらにWさんは、脇を締めすぎていて背中が丸まってしまうため、全体的に小さく見えてしまうのです。

前にも指導しているのですが、どうしてもこの形になってしまいますので、鍔の位置を口元より後方に引くようにさせ、脇もやや広めにあけて胸を張るようにしてもらいました。

脇が開きすぎているかもしれませんが、恐らく自然と良い位置に戻ると思います。

このくらい極端にしないと、こういった癖はなおらないようです。


さて、八相が形になったところで、切っ先をとばす練習です。
Wさんは居合で経験しているはずですが、切っ先を自分の斜め上前方に投げるように「飛ばす」又は「加速させる」動作が必要です。

実際にやれば分かりますが、ここで充分に加速させた上で、太刀の重さと反りを利用しないと、1畳分の畳表を巻いた巻き藁でさえ斬ることができません。

Wさん以外のお二人は、なかなか飛ばす形になりませんが、フィニッシュで太刀に身体が引っ張られるくらい、まさに放り投げるような意識で太刀を振ってもらうと、だんだんと形になってきました。

最終的には、そこから脇を締めて自分の身体に自然と引きつけることができれば、一応の形ができてきます。


次に、難しい「片手添斬り」。

何故か、杖術の太刀では多用される斬方、術といえます。

この斬り方は、相手の正中を外して切り込むときなどに使われますが、大太刀を片手で振り上げ、片手で切っ先を飛ばすようにしなくてはならないので大変です。

更に、相手を斬る直前に左手を添えて握り込むので、タイミングも難しい。

早いと片手で振った利点がなくなりますし、遅すぎると最後の「締め」による力の集約が使えません。

添え方がわるければ、かえって太刀の運動を阻害してしまいますし、全く難しい斬り方です。

そのため、有段者でもきちんとできている人は少なく、私も気を抜くと刃筋がぶれるどころか、切っ先すら飛ばなくなることがあります。

無論、今完全にできるはずのものではありませんが、私が考えるにもっとも杖術における特徴的な太刀の使い方ですので、早くから重点的に稽古してもらいたいと重いっています。


太刀が終わったところで、一人あたり15分の時間を考慮して、形を指導することにしました。一人はどうしても自主稽古になってしまいますがやむを得ません。

Wさんは、効かせようとすると力を入れてしまうのと、無駄な予備動作をしてしまう点が直っていません。

要所での力の抜き方自体はうまくなっているのですが。


Kさんは、「右貫」の突き留め、「霞」の左の繰付け、「笠の下」の太刀が下がる時の入りがそれぞれ弱い。

どうしても遠慮している部分があると思いますが、特に「右貫」は思い切りが必要です。

かといって、思い切りすぎて間合いが詰まると、自分の体制が崩れてしまいます。

相手が突いてくることを考慮して杖を突き入れなくてはなりません。

私の場合は相手がきちんと突いてくれば、肩幅に開いた左足をほほ簿真っ直ぐに、一足分程度進めるだけです。

但しこの稽古のためには、太刀がしっかりと突くことが不可避です。


Yさんは、特に稽古が不足しているので20分ほど時間をとって中段の復習。

やはり、一番問題となるのは中段繰付けです。

Yさんは、繰付け時に相手に近づきすぎるのと、杖を引き上げたときに、杖が頭の中心線を越えるくらい引きつけてしまうので、効きが弱くなってしまいます。

身体全体の力を使うように、また太刀を落とすときは、太刀の腕をしっかり伸ばすまで決して右手を額の前からおろさないようにしてもらいました。

また、全体的に急いで動きすぎてしまっているので、相手をよく見て繰り付けの位置をコントロールするようにしてもらいます。
中段断繰付けをしっかり意識してもらった上で、「一力」から「乱留」までと、「横切留」。

特に、「横切留」はスピードが重視されますが、人によってはかえって動きが緩慢になってしまう。

中段の形は、全体的に遠い間合いから素早く動き、相手の間合いをつぶす形が多い。

相手が動き出したら、すぐに攻撃するといった動作をけいこするには良い形ばかりです。

昇段まで時間がありませんが、できるだけ慣れてもらうほかありません。


最後の掛かりは、一人2本ずつ。

おおよそ、本日注意した点はできているようです。

いよいよ来週は昇段審査を予定している9月です。

はやいものですね。

Kさん、あと10回程度稽古ができれば問題なく2級に進めると思います。

遠路はるばる大変ですが、いつか昇段を目指して頑張ってもらいたいものです。
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