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2012/9/3 稽古日誌

いぶん日が短くなりました。
もうすぐ秋分ですので当たり前なのですが、お盆をすぎると急に日が短くなるような気がします。
短くも稽古に適した季節の到来です。


本日はWさん、Mさん、3週連続でKさんの3名。

WさんとMさんで相対。
私はKさんの相対を相手しますが、相対の最後のほうで全員に共通する点をおさらいしました。

まず「突外打ち」ですが、このごろ左足を真っ直ぐ下げて相手に正対する形と、真っ直ぐ下がりながらも左足を引いて、相手に対して突き留めの形となる形の二つのパターンがあるようです。
どちらが正しい・・・という話ではないと思うのですが、私は藤代先生に従い突き留めの形を指導しています。
個人的な感想として真っ直ぐに正対する形は、いくら太刀が届いていないとはいえ、太刀のラインを外していないので違和感がありますね。

ただ、突き留めの形も左足を引きすぎると身体が必要以上に回転して太刀に対して角度がつきすぎてしまいます。
これは、下がる距離が足りない場合にも生じやすい症状で、太刀を横から叩いてしまうことにつながりやすい。

また、次の太刀を打つ角度が外を向いてしまいますので注意が必要。

私は突留めの後、太刀の真ん中より鍔よりを叩く意識で真っ直ぐ落とすようにしています。

ほんの少し打ち方を変えると、そのまま太刀を相手の右足に落とすこともできるのですが、危ないので、詳細は教えていません。
ただ、あまり外を打たないようにということでWさんに太刀を持ってもらって、簡単にその軌道を説明して実際に打ったところ、もう少しでWさんの右足に太刀先を落してしまうところでした。
本当に気をつけねばなりません。

「胴払打ち」については、まず下がる際に左手を自分の左体側のラインより外に出さないこと。

さらに、下がりすぎないこと。

その2点を確認してもらいます。

胴払打ちにおいては、敢えて太刀を留めているわけですから、そこに意味がなくてはなりません。
つまり、太刀をその位置で留めることにより、相手に不利な体勢を造りつつ、こちらに有利な攻撃を仕掛けることが必要です。
(とはいえ、かなり無理な打ち方ではないかと思いもしますが・・・・)

そう考えると、下がりすぎたのではわざわざ受ける意味がありません。

太刀の届かないギリギリで下がり、太刀を自分の右体側のラインで受けて、すぐに真下に打つと、「突外打ち」同様に相手の右足に太刀先を落とす軌道で打つことができます。

実際には、太刀が地面に叩きつけられる場合が多く見られますが、太刀を痛めるという点では、杖には有利です。

また、打ち方によっては、太刀を左方向へ(太刀の右方向へ)払い飛ばすこともできます。

受け方によっては、影の太刀落に通じるわけで、応用の多い技かもしれません。


最後に「巻落し」。

特にWさん、Kさんに共通する癖として、太刀を受けるときに杖を真っ直ぐ引きつけすぎる点があります。

引きつけすぎると、自分が窮屈になって太刀を攻めることができません。
また、杖先が相手の正中より右になりやすく、杖の角度によってはこれも自分の力を使いにくくする要因になります。

実際には、太刀を受けたら瞬時に巻き落とす必要がありますので、一瞬でも自分の力を使い難くするような体勢をとってはいけません。

私の感覚では、受けた際に右手を顔面の真横まで引いてしまうと引きすぎだと感じます。

横から見たときに右手首が口元の少し前に来るくらいでしょうか。

このあたりは文章で書いてもなかなか伝わらないかもしれませんね。



さて、この後は同じく見合わせて形に入ってもらいます。

Kさんは、「右貫」・「霞」・「笠の下」の復習。

特に、「右貫」と「笠の下」では相手に対する突っ込み、圧力が足りません。

まだまだ遠慮があると思います。

私もそうでしたが、杖を相手に突き入れるというのは相手の痛さを思うと、ついつい腰が引けてしまいます。

特に、空手などの経験がある人のほうが痛さを知っているのに加え、逆に武器についての感覚がないので、どうしても遠慮してしまうのです。

実際に本気を出したら大変なことになるだろうなどといううぬぼれもあるのですが、いくら空手の有段者でも、殆どの場合本人が思うほど効かないんですけれど。

かえって女性は遠慮がありません・・・・・
(性格の問題もあるかもしれませんが)

無論、私が遠慮なく突きなさいと言えるということは、それでもまだ私が耐えられるくらいの技量しかありませんよということです。

先生たちには、絶対に思い切り突かないで下さいと念を押さないと、大変なことになりますから。

ということで、Kさんには私が耐えられる内にしっかり突く感覚を身につけてほしいと思います。

隣で「表」を稽古していたMさん、「霞」がしっくり来ないとのこと。

見てみると、原因は太刀にもありました。

単純には間合いの問題です。

Wさん、杖の動きが予想できているので、杖の攻撃に対して余裕を持って下がってしまい、やや間合いが遠くなっています。

遠くなった分、太刀も切っ先が死んでおり、置きに行く太刀となってしまっているため(要に届いていないのですが)、Mさんの繰付けもビシッとはいらない。

とはいえ、本来は最初の逆手打ちが太刀を崩すくらいに決まらないといけません。

ここでしっかり決まると、太刀は体制が崩れているので、そんなに遠くへ下がれないと思います。

面白いのは、太刀がある程度上達した人でない限り、この最初の打ちの後間合いが狂うと、最後まで間合いが合わなくなることが多いことです。

その点指摘したところ、Mさんも納得したようです。


その後は、Wさん・Kさんで組んでもらって、Mさんと「中段」です。

本日は、太刀をやりたいということで、まずは「真進」。

いろいろと難しいところはありますが、特に中段繰付け以降の、首斬り、特に片手で斬る際の動作について。

首を袈裟に斬りにいくと、まず杖は太刀の左に体捌きをしながら、太刀の左腕を制して目に付けます。

ここから、太刀は右手のみで、手首のスナップを利用して太刀を振り上げ、杖の反応を抑えるよう左手を動かさずに、身体を杖の右側に捌きながら杖の頸動脈を斬りにいくのですが、この動作が難しいようです。

できるだけ自然に、力を抜いて太刀を振り上げねばならないのですが、片手で振り上げなくてはならないので慣れないとかえって力を使ってしまいますし、余分な動きが生じてしまいます。

ポイントとして、手首を自分のほうに引かずに、その位置で振り上げること、振り上げる角度は最初に斬った角度となるようにすること、また、そのためには最初に斬る角度を正確にすること(寝かせすぎないこと)を注意しました。


次に「横切留」。

この太刀も、霞の形から首を斬るところから結構難しいところが多いのですが、本日は
特に、最初に太刀を打たれた後、脇構えから、相手の真っ向を切る太刀。

ここは、どうしても身体が先に動き太刀が遅れるため、杖も身体捌きをせずに、真っ直ぐ突き留めに入ってしまう人が多いようです。

しかし、太刀が先に飛んでくると真っ直ぐ突き留めをすることはできないでしょう。
よほど先に動かない限り、いや、動けたとしても太刀の刃の下に真っ直ぐ入るのはためらわれます。
(従って太刀がどうあれ真っ直ぐ突っ込むのは間違いでしょうね)

そのような間違った杖の動きを誘発しないためにも、太刀を先に飛ばすように工夫する必要があります。

以前書いたとおり、私は身体のひねりを利用しながら腕をブン回して太刀を飛ばすように工夫しているのですが、この時意識しているのはまず腕を太刀と一体となるようにイメージして、先に回してから僅かに遅れて身体のひねりを開始することです。

Mさんも、理屈はわかるようですが、どうしても身体や腰のひねりが先になってしまいます。

この点は、私も研究中ですが「捻り」を使う技術の場合、例えば空手で足下から始まった捻りを徐々に身体を使って拳に伝えるとしても、できるだけその動きを見せないようにする必要があるのではないかと思います。

考え方としては、悟られないように身体を「動かす」か、初動から「打ち」までを早くして、例え初動を悟られたとしても避けられなくするかのどちらかを目指すことになるでしょう。
(逆にその動きを見せて相手の錯覚を誘う手もあるかもしれません)

どちらも技術的に難しいことだと思いますが、今のMさんは、初動から太刀を飛ばすまでの時間をできるだけ短くするように工夫してもらったほうがよさそうです。

ですので、とりあえずは現在の動きから太刀を飛ばすことを目標としてもらうこととしました。


最後の掛かりは各2本。

Wさん、力が抜けてきました。

次に求められるのは、その状態での気合いとスピードなのですが、恐らくそれを指摘すると力というか「力み」が戻ってしまいそうです。

そのバランスは、数稽古で調整するしかありません。

そういえば、昇段審査は9月29日の土曜日に決定しました。

その前の週には東京の会員との合同稽古会を予定しています。

この調子で仕上げれば、全員合格できる・・・・事を祈りましょう。
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